
ミノタブの副作用が心配でやめようか悩んでいます。ミノタブをやめて維持することはできますか?
こんなお悩みにお答えします。
「ミノタブの副作用が心配でやめようか迷っている」
「ミノタブをやめたいけど、薄毛に戻らないか心配」
わたしはミノタブをやめて生え際が薄毛に戻りましたが、その後3年以上塗りミノで維持しています。
※塗りミノ=頭皮に塗るタイプのミノキシジル

一度はミノタブをやめて生え際が悪化しましたが、その後3つの対策を行なって3年以上維持しています。
この記事では、ミノタブをやめて塗りミノで維持している筆者が「失敗体験と3年以上維持している方法」について詳しく解説します。
ミノタブをやめてフィナステリドだけでは維持できなかった
わたしは一度ミノタブをやめて維持するのに失敗しました。
ミノタブをやめてフィナステリドだけで維持しようとしたら、半年後に生え際が薄毛に戻ってしまいました。
- ミノタブ:発毛を促進する
- フィナステリド:薄毛の進行を抑制する
と理解していたため、「フィナステリドだけ飲み続ければ維持できるだろう」と思っていたのですが、そうはなりませんでした。。
数ヶ月はとくに何も変わらずすっかり安心しきっていたのですが、およそ半年後にいきなり洗髪時の抜け毛が増えました。
TwitterやYahoo知恵袋を見てみると、同じようにミノタブをやめて薄毛に戻ってしまった人がとても多いと知りました。
ミノタブの服用を中止したら以前の薄毛に近い状態にもどってしまったのですが、ミノタブはできればやめたいので育毛剤に切り替えたいと思っています。育毛剤で再び毛は生えてきますか?それとも服用を中止して抜けた場所からは二度と生えてきませんか?
引用元:ヤフー知恵袋
フィンペシア飲んでる方に質問です。 ミノタブやめて4ヶ月経った今、元々薄くないとこまで薄くなってるm字だけだったのが、前頭部とつむじまで薄くなります。 フィンペシアはずっと服用してるのに薄くなります。効いてないのですか?
引用元:ヤフー知恵袋
このようにミノタブをやめると薄毛に戻ってしまう可能性が高いため、いきなりやめるのはおすすめしません。
ミノタブをやめて3年以上維持している方法
ミノタブをやめて3年以上維持している方法は、以下の3つです。
- ミノタブ→塗りミノに切り替える
- ケトコナゾールシャンプー:頭皮環境を整える
- リジン:髪の栄養不足を防ぐ
ミノタブ→塗りミノに切り替える
わたしは3年以上ミノキシジル5%の塗りミノを使って維持しています。

塗りミノはミノタブ に比べると発毛効果はややマイルドですが、それでもフィナステリドと併用して維持することはできています。
最初は「また薄毛に戻らないか?」と心配もありましたが、3年以上維持できているので、今はあまり心配していません。
念のためAGA検査キットでDHT値を確認したところ、「AGAリスクレベルは低い」との結果だったので、当面は大丈夫だろうと思っています。

ケトコナゾール:頭皮環境を整える
少しでも頭皮環境をよくするために、ケトコナゾール入りのシャンプーを使っています。

「ケトコナゾール」はカビの発生をおさえる抗真菌作用があり、皮脂が過剰に分泌される脂漏性皮膚炎の治療などに用いられてきました。
最近ではAGAの原因となる「5αリダクターゼ」を抑える働きがあるとも言われており、AGAの進行を抑える効果も期待できます。
近年ケトコナゾールには5αリダクターゼの抑制作用があると考えられ始めており、他の育毛剤と併用する治療法がすすめられています。
引用元:AGAスキンクリニック「ケトコナゾールとは?効果や副作用について」
AGAクリニックでは、頭皮環境を整えるためにケトコナゾール入りのシャンプーが用いられています。
ケトコナゾール入りシャンプーと市販シャンプーを比較した研究報告では、「市販シャンプーと比べて太い毛が増加した」という結果が出ています。
グラフのたて軸(PI)はpilary indexの略で、成長期毛率 × 毛髪直径平均値です。
すなわち、たて軸で高い値であるほど、太いフサフサの髪の毛が多くなります。
グラフを見ると、市販シャンプーは1年以上使い続けても髪の毛が減少しているのに比べて、ケトコナゾールは増加しているのがわかります。
リジン:髪の栄養不足を防ぐ
リジンで髪の栄養不足を防いでいます。
リジンは「必須アミノ酸」の1つです。必須アミノ酸は体内で自然に作られるものではないので、食品やサプリから摂取する必要があります。
髪の毛の約80%〜90%はタンパク質で構成されていることから、リジンは髪の健康維持の目的で使用されています。
たんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されています。
ちなみに、わたしが通っていた
銀クリ
のミノタブにはリジンが含まれていました。

リジンは、男性脱毛症の改善に有効であるとされ、近年では育毛剤の成分としても注目されています。
引用元:わかさ生活「リジン」
AGA治療薬とリジンを併用している方も多いです。
ミノタブはやめたほうがいいと言われる3つの理由
「ミノタブはやめたほうがいい」と言われる理由は以下の3つです。
- AGAガイドラインで認められていない
- 効果や副作用のエビデンスが少ない
- 心臓への負担が心配
AGAガイドラインで認められていない
日本皮膚科学会のAGAガイドラインでは、ミノタブの使用は認められていません。
CQ14:ミノキシジルの内服は有用か?
推奨度:D
引用元:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
推薦文:ミノキシジルの内服を行うべきではない.
効果や副作用のエビデンスが少ない
ミノタブの使用が認められていない理由は、ミノタブの効果や副作用のエビデンスが少ないためです。
ミノキシジルの内服療法は,利益と危険性が十分に検証されていないため,男性型脱毛症・女性型脱毛症ともに行わないよう強く勧められる.
引用元:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
しかし、筆者が調べたところ、海外ではすでにミノタブの効果や副作用に関する研究報告が増えています。
メモ
1日5mg以下のミノタブを6ヶ月服用した場合では、これまでのところ重篤な副作用は見られていません。
- 41名の男性が2.5mgまたは5mgのミノタブを6ヶ月服用したが、副作用はいずれも軽度であった※1
- 24〜59歳の男性30名が5mgのミノタブを6ヶ月服用したが、深刻な心血管系の副作用や異常は見られなかった※2
※2 参考:Effectiveness and safety of low-dose oral minoxidil in male androgenetic alopecia(2019)
心臓への負担が心配
Twitterを見てみると、「心臓への負担」を心配する声が多いです。
ミノタブはもともと高血圧のための薬であることから、5%程度で軽い低血圧症状(むくみ・動悸など)が生じる可能性があります。
ミノキシジルによって起こりうる副作用としては,下肢の浮腫,動悸,頻脈,ふらつきなどがあげられる。(中略)
むくみ等の比較的軽い副作用は5%程度で出現するが,事前に十分に説明することにより,副作用出現時に素早く対応することができ,重大な副作用へとつながるリスクは十分に低減できると考えている.
引用元:頭髪外来における内服・外用による男女の発毛治療(2018)
筆者としては、「医師の処方で1日5mg以下の服用」であれば、あまり心配しなくていいのかなと思います。
しかし、心臓の病気をもっている方や心臓への負担が心配な方は、早めに医師に相談することをおすすめします。
ミノタブをやめてよかった3つのこと
わたしがミノタブをやめてよかったことは、以下の3つです。
- 副作用の心配がなくなった
- 多毛症(体毛が濃くなる)がなくなった
- 費用の負担が減った
副作用の心配がなくなった
ミノタブをやめて、副作用を心配する必要がなくなりました。
塗りミノの副作用は、頭皮のかゆみ・かぶれ・赤みで、ミノキシジル5%で生じる可能性は6%程度です。
393 名の男性被験者を対象とした,観察期間 48週までのランダム化比較試験では,瘙痒,接触皮膚炎といった皮膚症状の出現率は5%ミノキシジル群で6%と,2%ミノキシジル群(2%),プラセボ群(3%)より高かった.
引用元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
最初に使っていたカークランドでは時々少しかゆみがありましたが、今使っているリグロースラボM5に変えてからはほぼ気になりません。
多毛症(体毛が濃くなる)がなくなった
ミノタブから塗りミノに切り替えて、多毛症で濃くなっていた体毛がもとに戻りました。

まだ薄毛が目立っていた時は、「薄毛を治せるのあれば、多少体毛が濃くなってもいい」と思っていました。
しかし、体毛が濃くならずに維持できるに越したことはないので、塗りミノに切り替えてよかったです。
費用の負担が減った
ミノタブから塗りミノに切り替えて、費用の負担が減りました。
ミノタブはAGAクリニックで処方してもらっていたので、月1万円程度かかっていました。
塗りミノに切り替えてから、1ヶ月の費用は月2,500円以下に減りました。
塗りミノの始め方と効果が出ないときの対処法
塗りミノの始め方は、以下の3つです。
- ミノキシジル5%から始める
- 4ヶ月使ってみる
- 効果がなければ濃度を上げる
ミノキシジル5%から始める
最初はミノキシジル5%から始めましょう。
日本皮膚科学会のAGAガイドラインでは、ミノキシジル5%の塗りミノが推奨されているためです。
CQ3:ミノキシジル外用は有用か?
推奨度:A
引用元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版
推奨文:ミノキシジル外用を行うよう強く勧める(男性型脱毛症:5%ミノキシジル,女性型脱毛症:1%ミノキシジル).
4ヶ月使ってみる
効果が出るまで少なくとも4ヶ月使ってみましょう。
髪が成長するには時間がかかります。発毛の効果を実感するまで、少なくとも4ヶ月間、用法・用量を守って正しくお使いください。
引用元:リアップX5添付文書
塗りミノの効果が出るまでの目安は3ヶ月です。
関連記事:塗りミノの効果が出るまでの期間は?効果が出ないときの対処法も解説
効果がなければ濃度を上げる
ミノキシジル5%の塗りミノを4ヶ月使って効果が感じられない場合は、ミノキシジル濃度を上げてみてください。
塗りミノはミノキシジル濃度が高いほど、効果が期待できます。
ミノキシジル2%と5%を比較した臨床試験では、ミノキシジル5%のほうが髪の毛が約1.5倍増加したと報告されています。
ミノキシジル2% | ミノキシジル5% |
---|---|
平均12.7本/㎠増加 | 平均18.6本/㎠増加 |
393名の男性被験者を対象とした,観察期間48週までのランダム化比較試験において、脱毛部1㎠内の非軟毛(nonvellus hair)数のベースラインからの増加は、プラセボ群が平均3.9本,2%ミノキシジル群が平均12.7本、5%ミノキシジル群が平均18.6本で,5%ミノキシジル群で他の2群に比し有意に増加した。
引用元:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
関連記事:塗りミノのおすすめはどれ?塗りミノ15商品の価格・効果を比べてみた
まとめ:ミノタブをやめても塗りミノで維持できた
今回は、「ミノタブをやめて維持できなかった失敗体験と3年以上維持している方法」について解説しました。
ミノタブをやめてから3年以上、「塗りミノとフィナステリドの併用」で維持しています。
塗りミノはミノタブより効果は弱いと言われていますが、ケトコナゾールやリジンを併用して3年以上維持できています。
個人差はあると思うので、ミノタブをやめて塗りミノで維持できるか心配な方は、医師に相談してみてください。