
プロペシアは2日に1錠でも効果は変わらないというのは本当ですか?
こんな疑問にお答えします。

わたしはミノタブとフィナステリドで薄毛し、その後塗りミノを使って3年以上維持しています。

AGA治療において、フィナステリドは通常1日1回0.2mg〜1mg服用します。
しかし、ヤフー知恵袋に「プロペシアは2日に1錠でも効果は変わらないというのは本当か?」という質問があったので、実際どうなのか調べてみることにしました。
今回はフィナステリドを4年以上服用している筆者が「フィナステリドは2日に一回だと効果は落ちるのか?それとも変わらないのか?」についてくわしく解説します。
フィナステリドは2日に一回にしてもすぐに薄毛になるわけではない
フィナステリドは2日に一回にしたところですぐに薄毛にはなりませんが、できるだけ1日1mgが望ましいです。
筆者は4年ほどフィナステリドを服用していますが、飲み会があった日など時々飲まない日もあります。
時期によってはたまたま飲み忘れるのが続いたりして2日に一回かそれ以下の頻度になることもあります。
それでも現在も薄毛になっていないので、経験から言うとフィナステリドを2日に一回にするとすぐ悪化するわけではないです。
フィナステリドを1日1回と2日に1回で比較した研究があるか調べてみたのですが、残念ながらそのような研究はありませんでした。
フィナステリドの効果を調べる研究では1日1mgが用いられており、1日1mgと5mgで効果の違いはないことから、1日1mgが最も望ましいと言えます。
フィナステリドを2日に一回にしたい理由はなぜか
できることならフィナステリドを2日に一回にしたい理由は、副作用の可能性を下げるためでしょう。
フィナステリドのおもな副作用は、性欲減退や勃起不全など性機能に関連する症状です。
フィナステリドはAGAの原因である男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストロン)」を抑制するため、そのような副作用が生じます。
フィナステリドの副作用が生じる発現率は2.1〜3.8%と報告されているようにかなり低いです。
These studies reveal that sexual adverse effects occur at the rate of 2.1-3.8%.
これらの研究は、性的な悪影響が2.1 ~ 3.8%の割合で発生することを明らかにしています。
引用元:Guidelines on the use of finasteride in androgenetic alopecia(2016)
そのため、副作用を気にして2日に一回にするのはあまりおすすめしません。
すでに薄毛は改善しておりあとは維持するだけならともかく、薄毛が改善するまでは1日1mg欠かさず服用した方がいいでしょう。
フィナステリドの副作用が心配な場合の対処法
フィナステリドの副作用が心配な方やフィナステリドで性欲が落ちた方には、頭皮に塗るタイプのフィナステリドがおすすめです。
フィナステリド外用薬は内服薬に比べて副作用の可能性が低いと言われています。(外用薬とは塗り薬のことです)
Topical finasteride reduces the potential for systemic side effects, including the risk of sexual dysfunction.
局所フィナステリドは、性機能障害のリスクを含む全身性副作用の可能性を減らします.
引用元:Topical finasteride for male and female pattern hair loss: Is it a safe and effective alternative?(2022)
(局所とは“部分的”という意味なので「頭皮に塗るタイプのフィナステリド」のことです)
頭皮に塗るタイプのフィナステリドは日本皮膚科学会のAGAガイドラインにはまだ掲載されていませんが、すでに海外の複数の研究で効果が認められています。
臨床試験では、フィナステリド0.25%外用はフィナステリド1mg錠剤と同程度DHTを減少したと報告されています。
フィナステリド0.25%外用 | フィナステリド1mg錠剤 | |
---|---|---|
DHT値 | 68~75%減少 | 62~72%減少 |
Plasma DHT was reduced by ~ 68-75% with the topical solution and by ~ 62-72% with the tablet.
血漿中の DHTは、局所フィナステリド溶液で68~75%、フィナステリド錠剤で62~72%減少しました。(「血漿」は血液の細胞以外の成分で、赤血球や白血球などの血球ではない部分のことです)
引用元:A novel finasteride 0.25% topical solution for androgenetic alopecia(2014)
「フィナステリド錠剤+ミノキシジル5%塗りミノ」を2年間行ったあと、「フィナステリド0.1%外用+ミノキシジル5%塗りミノ」で維持できるか調べた研究報告もあります。
その結果、84%の人がフィナステリド外用と塗りミノで維持できています。
Of the 45 patients who underwent a continuous treatment for AGA, 84.44% maintained a good hair density with topical minoxidil-finasteride combinatio.
AGAの継続的な治療を受けた45人の患者のうち、84.44%がミノキシジル外用とフィナステリドの組み合わせで良好な毛髪密度を維持しました。
引用元:Topical minoxidil fortified with finasteride: An account of maintenance of hair density after replacing oral finasteride(2015)
こちらの研究報告では治療経過の写真も掲載されています。
(a) 治療開始前の初期段階
(b) フィナステリド錠剤治療後に認められた改善
(c) 治療を8か月間中止した後の毛髪密度の低下
(d) フィナステリド外用+ミノキシジル外用再開後の毛髪密度の良好な改善

頭皮に塗るタイプのフィナステリドはまだあまり種類がありません。
筆者が調べたところではリグロースラボFIN25のみでした。(月2,745円)
>> リグロースラボFIN25の詳細を見てみる
筆者は「リグロースラボM5」というミノキシジル5%の塗りミノを1年半ほど使用して維持できているので、リグロースラボは品質的にも信頼しています。
関連記事:リグロースラボの効果を1年以上使っている経験者が写真つきで解説
まとめ:フィナステリドを2日に一回にしていいのは現状維持の人だけ
今回は「フィナステリドは2日に一回だと効果は落ちるのか?それとも変わらないのか?」について解説しました。
フィナステリドを2日に一回にしてもすぐ薄毛に戻りはしませんが、有効性の検証では1日1mgが用いられているため、あまりおすすめできません。
少なくとも薄毛が改善するまでは1日1mg使用したほうがいいと思います。
もし性欲減退などの性機能の副作用が心配でしたら、頭皮に塗るタイプのフィナステリドをおすすめします。
まだAGAガイドラインには掲載されていませんが、海外の研究報告ではフィナステリド錠剤と同程度の効果が実証されています。